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 浜野 眞一    プロフィール
 

昭和46年にサラリーマン生活を開始し、

爾来海外営業を中心に海外関連の仕事に従事して来ました。

今でこそGlobalと言う言葉が一般化していますが、

当時は国際化とか資本の自由化という言葉でした。

初めての海外出張時は1ドル360円でしたが、

その後米国のドル防衛策とIMF固定相場制の崩壊で308円、

そして欧州を基盤としたHot-Moneyによる通貨相場の動揺、

1985年のプラザ合意による1ドル240円から120円へ、

止めは1995年の1ドル80円、

此の時はサルバドルの合弁事業に出向しておりました。

出向先の紡績機には、

まだ1950年製造の刻印が付いており、

海外投資の歴史を感じさせ感慨深いものがありました。


サラリーマン駆出しの頃近くの千林商店街へ頻繁に買い物に行きましたが、

当時中国製といえば下着程度でしたが、

それがYシャツとなり、ついには紳士服へ、

そしてユニクロのフリースで質量共に一世を風靡しました。

今では中国製品無しでは、

日本での生活は語れないのではないでしょうか。

ある意味で“世界の工場としての中国”を上手く利用して、

国民は生活のコストダウンを、

企業は部品と製品のコストダウンを図って来ました。

最近は管理上の問題が噴出しているようですが、

政治的な要素も含めこの流れは止まりそうもありません。


特に1985年のプラザ合意を契機に

日本での生産の空洞化/生産の海外移転が顕著となって来ました。

業界による時期のズレはあるにせよ

バブルの発生崩壊を通して現在まで強固な流れとなっております。

繊維産業は比較的に早い時期に海外進出を果たしましたが、

プラザ合意の時点では既に失敗し、

設備をPartnerに譲り、

無一文となって中国から帰国せざるを得なかった例をよく聞きました。

円の切り上げ-国内生産の競争力低下-海外進出

-工場移転-輸入の拡大-国内生産基盤の地盤沈下、

これらは失われた90年代の大不況を深化させた要因です。

反面消費者としては強い円を手にした若い娘さん達が

欧州Tourで高価なブランド品を買い漁ることが可能となりました。

農協御一行が海外Tourへ出かけられるようにもなりました。

未曾有の大不況を経験した団塊世代としては、

複雑な心境です。

国際化の光と影でしょうか。

この30年の国際化/グローバリズムの進行過程で、

一部のサービス業界(公務員業界/医療業界/教育業界)以外は

殆ど国際化されたのではないでしょうか。


円高/国際化/金融Big-Ban/

そして以前は市場外であった共産圏諸国の市場参入という

大競争時代のグローバリズムという環境下で

経営者は会社の舵取りを上手くやらねば、

生き残ることが難しくなって来ております。

更に経営者の高齢化/少子化という日本独自の問題もあり、

後継者をどうするかも大きな課題となっております。


目を転じて直近の海外進出の例を取り上げます。

タイでのPlastic射出成形業でのケースを2-3紹介します。

タイのPlastic射出成形業の背景ですが、

中国における政治的リスクの高まり、

リスク分散としてのChina Plus One、

タイ政府の“東洋のDetroit化”政策、

日系自動車業界の積極的な投資等が、

ここ3-4年後押ししてパイを拡大させて来ました。

日系の金型製造/射出成形業に限らず、

マレーシア/シンガポール等の中華系の進出も見られました。

これらは既存の自社工場の設備をタイに移すと言う形態でした。

中国との関係ではタイから中国へ、

中国からタイへという双方向の進出が見られました。


中華系は社長Ownerの経験と勘で鶴の一声的に決定しますが、

日系でも割と荒っぽい進出形態が有ることにびっくりしました。

訪問した新工場には新品の850Ton成形機が2台有り、

仕事が無いので協力工場として注文が欲しいという申し入れでした。


この機械決して安くは無いのですが、

話では注文を出す筈の客先が急に購買政策を変更し、

自社での内製に切り替えたとの事。

結局この進出業者は他の成形業者に新品2台手放さざるを得なかった。


2つ目の例、

新工場に成形機が30台並んでいるが、

稼動していないので注文が欲しいとの事、

半年前からStand-byしているが、

予定先(自動車のTier 2)からの確定注文が出て来ないので、

このまま待つしかない。


 3つ目、新機種移管の話有り、

客先了解の上、新規に十数台機械増設したが、

受注数が予定通り増えず、

Spaceが空き気味で同業他社からの外注をお願いせざるを得ない。


以上は日系の進出例。

中華系現地資本系の例として新規に金型製造工場、

と成形工場を新築した、

成形工場は初めに操業したが、

金型工場が外国資本との合弁であった。

ところが合弁相手はまともな金型製造設備を送ってこなかった。

金型製造工場は首尾よく開業にいたらず成形業のみでの片肺となり、

協力会社として成形の外注受注をせざるを得ない。


以上身近な例を挙げましたが、

何れも予定通り上手く行かなかった海外進出の例です。

日本から中古機械を持ち込むにせよ、

新品を手当てするにせよ、

海外進出にはそれなりの時間/資金/エネルギーが必要です。

これらを無駄にせぬように

事前に十分に市場とビジネスを取り巻く相手のMarketingしておく必要有ります。


Owner系の中小企業の社長さんは、

決断が早く迅速に行動する良い点がありますが、

この様に甘い判断をされ方も散見されます。


Globalizationの中で生き延びる為には、

海外進出も一つに選択しですが、

時間を十分取った諸般のMarketingが必要です、

已む無くとか、

仕方なくとか、

お付き合いでと言うのは怪我をする可能性大です。

それなりの勝算と撤退のLimit Lineを事前に準備しましょう。

海外進出に費やした時間と資金は簡単には戻って来ません。

失敗すれば自社の屋台骨を揺るがし兼ねません。




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